届かなくても、
「そっか…」




悲しいなんて比じゃない。


もう、このまま死んでしまいそうなんだ。


恋焦がれるなんて一生しないものだと思ってたけど


自分もそんなときが来てしまった。


泣きたい。けど


泣きついても鬱陶しいと思われない人なんて


ほとんどいない。


その人にとっては関係ないことだから。




「このこと、まだ学校の先生も知らない。



知ってるのきーさんだけなんだ。」



彼は唐突に言いだす。



なんで私なんかに話したんだろう。



「そんな大事なこと、


私なんかに話して良かったの?


修也も知らないんでしょ?」



彼は静かに頷く。



「うん。


話はもう一つあるんだ。」
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