届かなくても、
「私も好きです。そういう意味で。



えっと~…




私でよければこちらこそ…」




と考えた意味もなく挙動不審気味にそう答える私。



慣れてないから、この後の行動に迷う。



途端に彼はあ~~っと声を上げる。




「フラれたら俺、


この後どうしようと思ってた!!」


「OKされたら?」


「抱きしめます。」



そう言われ抱きしめられる。


恋ってこんなものなのか。


落とされたり舞い上がったり。


心に弄ばれている気分だ。


彼は私を離すと



「って、本当は転校する前に



こういうことしたかっただけなんだけどね。」



なんて。


近くで見ると分かる。


顔真っ赤じゃん。



「いつ転校するの?」


「3年になったら既にいない感じかな。


だから3月31日までいる。」



「本当に急だね。」


「まぁね。」



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