届かなくても、
修也が苦虫を噛み潰したような顔で話す。





「ごめん、言おうと思ってたんだけど



俺ら、口止めされてて。



絶対言うなって。」



「なんで…」




「姫と修也だけなら分かるんだけどさ。




私にまで連絡してきたってことは




何かあるのかな~って。





だっておかしいじゃん。





なんで一番好きな人にケー番教えないんだって。





私聞いたんだ。





なんて返ってきたと思う?」




「…さぁ」




「大学に受かるまで、楽しみをとっておくんだってさ。」





…だから何なの?



心の中でそう吐き捨てた。





二人の意図が分からない。



何がしたいわけ?





修也も修也だよ。




女子二人も置いておいて。





姫が怒っても知らないし。





そう言ってやろうと思った時だった。




修也の口から衝撃の言葉が飛び出した。
< 202 / 213 >

この作品をシェア

pagetop