届かなくても、
駅に着くと、予想通り構内は静まり返っていた。




駅員さんが眠そうに受付のところに座っている。







私達4人は切符を買ってその電車を待った。





「モッツァレラチーズ」




「モッツァレラチーーズ」




ベンチに腰掛けていると姫がモッツァレラチーズと言う。




突然姫が口にした言葉に瞬時に反応する彼。







その反射神経を是非日常に生かして欲しい。







「モッツァレラ―チーズ」







修也まで乗らないでよ。






「モッツァレラチーズ!!」









うっかり叫んだ私だった。


(彼に鼻で笑われたのは言うまでもない)
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