届かなくても、
いつの間にかHRは終わり




周りは帰る準備をし始めている。





私も同じく準備をし始めた。





しかし、胸にわだかまりが残る。






これが、友達の定義についてなのか




それとも松川麗亜のことなのか




分からない。







彼は荷物を机の上に置きっぱなしで何処かへと消えた。





彼を探したくはなかった。





探したくもなかった。






私は彼に彼女が出来たことに対して






悲しみも何も感じることはなかったけど






胸は静かにざわつきを覚えていた。
< 54 / 213 >

この作品をシェア

pagetop