届かなくても、

道化師

彼が麗亜と付き合って





私が梶山くんと付き合って





長い二学期もとうとう終わりを迎えた。





明日から冬休みだ。






明後日から部活は3日間連続で続く。





梶山くんは変わらず私に接してくれて



私としても少々肩の荷が降りた。





でも、前感じた胸のわだかまりはまだ消えない。






2学期最後の3日間は


彼と朝練で顔を合わせることもなくなったし




クラスにいても話さなくなった。





会話数は激減して、





前は修也とかと一緒に帰ってたのも





今は麗亜と帰っている。





麗亜は微笑んで彼も笑っている。





もう彼とは話したくない。





でも、そんな自己中心的な思いで



仲を絶てば不審がられる。





でも、彼から私に話しかけることはなかった。




それだけ、私達の関係は薄かった。




考えてみればそんなに仲がいい訳でもなかったし





親友とかの仲じゃなかった。





彼からしたら私なんて一人の友達に過ぎない。




いや、私なんてただのクラスメイトだ。





馬鹿馬鹿しい。




…梶山くんにして良かった。





そうだよ、良かったんだ。
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