届かなくても、
その後、彼がいなくなったことに気づいた


同じ楽器の後輩が騒ぎ出すとそれが伝染し


全員が探しに出ようとする。




それを顧問が止め、彼が家事都合で早退したと伝えた。





しばらくはざわついた雰囲気だったが


顧問がそれを静めさせた。




先生たちの顔にも困惑が浮かんでいる。



修也だったら、絶対気づいてるはずだ。



修也はそういうの、勘が鋭いから。





でもどうしても顔を見れない。






先生まで嘘をついてる。






彼の存在はしっかりあるのに。







混乱を避けるための措置ってことは


痛いほど分かってる。でも…







もう少し他のやり方はなかったんだろうか。
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