届かなくても、

「何が怖いんですか？一体。





人ですか？




心ですか？




言葉ですか？





違いますよね。





あんたそのままじゃダメなんですよ!!





全部なくしますよ!?大事な物全部!!」






「…分かってるよ。そんなの」






消え入りそうに呟く。





梶山くんは言葉を止めない。







「分かってないですよ、全っ然!!





穂波先輩好きなんでしょ!?





ぶつかる気もないのに好きになったら




相手に迷惑なんですよ!!





うじうじしないでくださいよ!!




俺、そんな先輩見たくないです!!」





「…ごめん。」





「…すいません。」






梶山くんの言葉がずっしりと胸に残る。





何も言えない。





私は決断に迷っていた。






「…梶山くん」