俺様社長に捕らわれて
*本当の意味で結ばれる
それから特に変わった出来事もなく、月日は12月となり、街中がクリスマス一色となっていた。
「洋輔さん!」
美優は洋輔の姿を見つけると、走って近づいた。
「美優、お疲れさま」
「洋輔さんもお疲れさまです」
「さぁ、行こっか」
「今日はすみません…」
「美優が謝ることないだろう?」
「でも、急だったし、それにお店だって予約してくれていたのに…」
「美優の誕生日に一緒に過ごせれば、場所は何処だって良いよ」
そう、今日は12月5日。
美優の誕生日である。
洋輔がお祝いをしようと、レストランを予約してくれていたのだ。
にも関わらず、そのレストランをキャンセルしなければならず、予定が変わってしまったのだ。
美優は申し訳ない気持ちでいっぱいであった。