俺様社長に捕らわれて
「藤堂社長、本日はお招きいただき、ありがとうございます」
「いや、こちらこそ急に悪かったね。美優と2人で会う約束をしていたのに、うちの家内が無理を言ったようで…」
「いえ、お誘いいただけて光栄です」
「今日はプライベートなんだ。硬くならず、お互い会社のことは忘れてリラックスしてくれて構わない」
「そうよ。今日は美優の誕生日パーティーだから腕によりをかけたのよ。たくさん食べて行ってね」
「ありがとうございます」
洋輔は美優に促され、コートを手渡し、椅子に座った。
「洋輔さんは、今日はお車かしら?」
「はい」
「あら、そうなのね。それじゃぁ今日はノンアルコールね」
「すみません」
「次来たときには、一緒に飲もう」
「はい、勿論です」
「さぁ、乾杯しましょう」
そう言うと、美香はノンアルコールドリンクを運んできた。
「あぁ、そうだな。美優、誕生日おめでとう」
「ありがとう」
「美優の誕生日と、洋輔くんと美優のこれからの幸せを願って、乾杯」
「「「乾杯」」」
それから飲んだり食べたりと、和気あいあいと過ごした。