俺様社長に捕らわれて
「洋輔さんが一目惚れした相手っていうのは、美優だったんですね…」
「俺は今までお前に美優のことを相談していたとは…。出来れば今までのは忘れてくれ。恥ずい…」
まさかの展開に、お互いが苦笑いするしかなかった。
そんな2人の心情を知らずに、美優は話を続けた。
「洋輔さんと弘兄は知り合いだったんですね」
「あぁ」
「全く気付きませんでした」
「俺も気付いていたら、弘大に相談なんてしなかった」
「相談?」
「洋輔さんは美優とのことを俺に相談してたんだよ。まぁ、聞いていた俺も、相手が美優とは気付けなかったんだけどね」
「そうなんだ」
「それより、美優。プロポーズ受けたんだって?おめでとう。洋輔さんに相談されていたから、自分のことのように嬉しいよ」
そう言うと、弘大は美優の頭を撫でた。
「ありがとう、弘兄」
「洋輔さんに幸せにしてもらえよ」
「うん!」
美優の表情を見た弘大は、とても満足そうに笑っていた。
END