俺様社長に捕らわれて




その頃、美優はというと…。









「只今戻りました」

「お帰りなさい。ありがとうございました。外はまだ暑かったから、大変だったでしょう?」

「はい。でも、仕事で外へ出掛けることってが今までにあまり無かったので、楽しかったです。それに、そこまで暑いってほど暑くはなかったので大丈夫です」

「そうですか」

「…………」








美優は何を思ったのか、ジッと田中のことを見つめた。
勿論、田中が気付かないわけがなく、不思議そうな表情で美優のことを見ていた。









「?……どうしたんですか?私の顔に何か付いてますか?」

「いえ…そういうわけではないんですが…。私が外出している間に何かありましたか?何だか、田中さんが元気ないように感じたので…」

「鋭いですね…。まぁ、確かに何かあったと言えばありましたね…」

「……大丈夫ですか?」

「何があっても、私は社長を信じて付いていくだけですから…」








そう言った田中の表情は、何とも言えない表情をしており、美優はそれ以上、何も言えなくなってしまったのであった。





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