俺様社長に捕らわれて
それから美優は何事もなかったかのように、仕事に没頭していた。
「美優さん」
「はい?」
「そろそろ時間です。もう上がってください」
「あ…もうそんな時間なんですね」
美優はそう言うと、急いで身の回りの物を片付け始めた。
そして、荷物を纏めると、田中に声を掛けた。
「田中さん、いつもすみません。お先に失礼します」
「はい。美優さん、気をつけて帰ってくださいね」
「ありがとうございます」
そう言うと、美優は社長室から出て行った。