♠俺様王子と貧乏メイド♧
『わ…凄く似合ってますよ!』
私は朝食を食べ終わると衣装部屋に
案内され、メイドさんに西園寺学園の
制服を着せてもらった。
白いブレザーに青いラインの入った制服。
それはびっくりするほど私に似合ってた。
前の制服も可愛かったけど、西園寺のは
もっと可愛くて素材もしっかりしてる。
…あ、一つ気になる事あったんだった。
「あのあなたも碧に雇ってもらったん
ですか?」
私みたいな貧乏な生活をしてたのかな?
私の質問にメイドさんは小首を傾げた
『いえ、私の家は代々、宇田倉家のメイド
に仕えてるんです。あ、でも雇って
貰ってるんですから咲良さんの
言うとおりですね。』
えっ…てことは、貧乏ではないって事か。
メイドでもいろんな人がいるんだなあ…
『咲良さんのように、碧様に声を
かけられてメイドになった方も
もちろんいますよ。ごく一部ですが』
あ、やっぱり私みたいな人いるんだ。
『それよりも咲良さん、そろそろ
登校のお時間ですよ』