♠俺様王子と貧乏メイド♧
「うわああああ!!!」
初めて学園の中に入った私には
衝撃的すぎた。
前の高校の友達と皆で妄想しあった
レベルのさらに倍の倍をいく校舎内。
私には高級ホテルとかフランスのどこか
とかしか表現出来ない迫力だった。
天井は高く大理石の床はぴかぴかと眩しい
私は両手を絡ませて胸の前に持って行き
学校とは思えないほどの校舎を
きらきらと見つめていた。
今すぐこれを前の高校の皆に
教えてあげたい。
まず茜ちゃんに!!
あ、そうだ…私、茜ちゃんにまだ何も
報告してない。
茜ちゃん、私が突然転校して
どう思ってるんだろう…
「おい、お前。
何勝手に先々行ってんだよ」
冷たく通る声に振り向くと
碧を中央にして立つ三人が…。
「ごめんなさい。なんだか真剣なお話
されてたみたいだから、お邪魔かと」
本当は碧と一緒にいたくない
だけなんだけどね、
「俺から離れんな。これ命令だから。
主人がメイドへの。」
「え?あ、はい」
どゆこと?
私を監視したいの?