♠俺様王子と貧乏メイド♧
いつもと違う空模様




げ。やばい!



私はすぐに回れ右をして、
学校の中に戻ろうとした。


そしたら_…






バシッ




誰かに腕を掴まれて振り返る。

…と、そこにはあの男が…



「ちょ、はなしてください!!」


私が腕をブンブン振っても
ビクともせず、反対にぎゅっと
強く掴まれた。 





「なに逃げようとしてんだよ。
 ほら、行くぞ」



そのまま彼は私の腕を掴んだまま
グングン進んでいく。



「なになになに!?離して!!
 もう、なんなのよおおおお」


彼は私の叫びを真顔で無視したまま
生徒達の集まりを通り過ぎ、
あの高級車の前で足を止めた。


そして、私の顔をジッと見つめてくる。



わ…


昨日は暗くて良く見えなかったけど
この人凄く綺麗な顔をしてる…
そこらのアイドルや俳優より
かっこいいかも…



「何?早く乗れよ」




イラッ


やっぱさっきの撤回!!!
この男…何様よ!!


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