その光を、追いかけて。




「……勉強会、するか?」



え? 勉強会?



「休みの間にまたどうせ遊ぶだろ。
次は一緒に課題を進めたらいいんじゃねぇの?」

「それなら仁葉もできるかもしれないわね」



どう? とふたりに尋ねられる。



仁葉に訊いてくれるけど、そんなの……。



「ふたりはいいの?
そんなに甘えちゃっても」



だってふたりとも、仁葉のことだけ気にしてはいられないはず。

自分の課題もしなきゃいけないし、迷惑かけてばっかりになっちゃう。



「ばかね、3人でするのよ。
みんなで一緒に頑張りましょうって話なの」

「お前の得意な現国ではしっかり働いてもらうからな」



ああ、もう。

なんて優しいんだろう。






< 210 / 421 >

この作品をシェア

pagetop