その光を、追いかけて。
「なん、で……」
尋ねながら、もう涙がにじんできて、光ちゃんが歪んでいく。
「仁葉、迷惑だった?
光ちゃんは仁葉のこと、嫌いになっちゃった?」
「待って待って、泣かないで。
別にそういうわけじゃないんだよ」
「なら、どうして……っ」
どうして、死ぬための準備みたいなことを言うの。
「────生きたいから」
予想と違う言葉に首を傾げた。
光ちゃんが仁葉の涙を拭ってくれる。
「僕の余命は、もう残り3ヶ月しかない。
でも、まだ死ぬわけにはいかないから」
生きるために、闘うことに専念したいんだ。
そう言った光ちゃんが優しく笑う。