その光を、追いかけて。




「これからはきっと、仁葉に会う時間も減る。それに、なにより今みたいに対応できる状態じゃない」

「それでも、」

「僕は、そんな姿を君に見せたくない」



ひくり、と喉が震える。



どうして、どうして。

どうして光ちゃんはいつも、辛い時に仁葉を遠ざけるの。

どうして仁葉を守るだけで、守らせてはくれないの。



「仁葉にはかっこ悪いところ、見せたくないんだ。……僕の身勝手な気持ちに振り回して、ごめんね」



────ああ、なんて、ずるい。



仁葉が光ちゃんのこと、大好きだって知ってて、そう言うんでしょう。

眉を下げて、困ったように。

そうやってまた、微笑むんだね。






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