その光を、追いかけて。
「光さんとは会えた? 楽しかった?」
「……うん!」
ぎゅうぎゅうと抱き締める梓の腕の中。
いつもと同じ笑顔を浮かべる仁葉。
だけど、わずかにあいた間に、この話題はだめだと本能的に感じた。
きっと、なにかあったんだろう。
俺たちには言えないなにかが。
それなら、今は気づかなかったふりをして、この話を終わらせるしかない。
「それより早く課題済ませないとだめなんじゃなかったか?」
ふたりがふたりともそうだった! と表情を変える。
大丈夫かよ、こいつら。
「玄関でずっとごめんね。
入って入ってー」
仁葉に続いて俺と梓が中へ。