その光を、追いかけて。




タンタンタン。

軽やかに階段を降りる。



今ならスキップしてくるくるとターンまでしてしまいそうな気分なの!



「ママ、紅茶のおかわりもらうねー」



はいはい、とママが言葉を返してくれるのを聞いて、やかんに火をかける。



「そういえば仁葉、やけにご機嫌だけど、課題は終わったの?」

「うん!
輝くんと梓ちゃんが教えてくれたから!」



なんとか無事終わって、本当によかった。

仁葉って、どうしてもギリギリにならないと頑張れないんだよね。



仁葉の欠点。

直さなきゃ、と思うだけで動けないんだ。



周りに迷惑をかけることも少なくないのに、いつまで経っても成長しないの。






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