その光を、追いかけて。








「ひと、は?
これって、どういうことなの……?」



震える唇を動かして、梓ちゃんが問いかける。

仁葉はいつも通りのにこにこ笑顔。



「そのままの意味だよ。
光ちゃんはもう、どこにもいないの」



口にしたその言葉に息が苦しくなる。

胸が痛くて、……痛くて。



本当は、誰にも言いたくなかったのになぁ。

仕方がないけど、後悔。



やっぱり部屋に呼ぶことはしちゃだめだったね。



「────仁葉、悪い」

「え、なぁに?」

「光さんとのことはもう、応援できない」

「……」



大丈夫。

大丈夫、大丈夫。



わかっていた。

きっとばれたら、今までみたいに光ちゃんの話は聞いてもらえないし、「頑張って」なんて言われなくなるって。



優しいふたりは気をつかうか、止めようとしてくるって。



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