その光を、追いかけて。
*
「ひと、は?
これって、どういうことなの……?」
震える唇を動かして、梓ちゃんが問いかける。
仁葉はいつも通りのにこにこ笑顔。
「そのままの意味だよ。
光ちゃんはもう、どこにもいないの」
口にしたその言葉に息が苦しくなる。
胸が痛くて、……痛くて。
本当は、誰にも言いたくなかったのになぁ。
仕方がないけど、後悔。
やっぱり部屋に呼ぶことはしちゃだめだったね。
「────仁葉、悪い」
「え、なぁに?」
「光さんとのことはもう、応援できない」
「……」
大丈夫。
大丈夫、大丈夫。
わかっていた。
きっとばれたら、今までみたいに光ちゃんの話は聞いてもらえないし、「頑張って」なんて言われなくなるって。
優しいふたりは気をつかうか、止めようとしてくるって。