その光を、追いかけて。
ショックじゃなかったと言えば、うそになる。
それを仁葉の強さだと、優しさだと。
今の今まで信じていたから。
だけど、
「そんなの関係ねぇよ……」
そんなつもりじゃなかったとしても、嬉しかった。
俺は救われていた。
優しさじゃなかったとしても。
あたたかいものに包みこまれて、胸の奥にぬくもりは広がった。
その事実は、気持ちは、────変わらないんだ。
「あたしは仁葉が好き。
どうしたって、……好きなのよ」
「……俺も」
「でも、あたしの言葉じゃ────だめだった」
泣きそうな声に、どうしたらいいかわからなくなる。