その光を、追いかけて。
ちょっとお行儀悪いけど。
誰もいないし、仁葉のこと見られてないし、……いいよね。
ごろん、とその場に横になる。
まっすぐ正面、空を見上げた。
背中越しにざらざらとした、コンクリートが伝わる。
……えへへ。
まるで独り占めしてるみたい。
ふふーっと小さく笑う。
小さい子どもじゃなくなって。
こんなこともなかなかできなくなってたから、すっごく久しぶりに感じる。
怒ってくれる人も、今の仁葉の周りにはいないから。
……好き勝手しちゃったり、そういうことができるんだよね。
悲しい、なんて思わないで。
せっかくなんだから、今の状況を楽しまなくちゃ。