その光を、追いかけて。








「おはよー、シュガー」



真っ白なプードルのシュガーは我が家の愛犬。

飼い主はママだから、仁葉よりママが好きだけど、名前を呼ばれてパタパタと尻尾を振る。



時間はまだ5時半。

シュガーは随分と早起きだね。



昨日の夜中にうっかり見始めてしまったDVDが面白くて、ついつい3部作全てを一気に見てしまった。

満足感はあるけど、目がすっかり冴えちゃったよ。



「んーっ」



大きく伸びをする。



どうしようかな。

こんなに早くの時間に起きたことはないし、どうしたらいいかわかんないや。



仁葉の周りを跳ねるシュガーの頭をふわふわと撫でた。



「そうだ!
シュガー、せっかくだからお散歩行こっか!」



うん、それがいいかもしれない。

6月に入ったから、そろそろ梅雨が来てもおかしくないし。

今のうちに朝の気持ちいい、人のいない時間にお散歩しちゃおう!






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