運命ひとひら
「…っ…やめてください!」
私がそいうとその男がニヤッと笑い、
「いいじゃん。たまにはさ。」
「だから本当にやめてくださいっ…。」
「やぁだぁー。」
そういってさらにあちこち触ってくる。
世間一般でいう痴漢ってやつです。
ほんと、だれか助けて…。
「だからやめろっつってんじゃん!」
少し私がキレると、
「ゆーこと聞かない女の子にはなにするかわかってるよね?」
ーーーもーだからやめてよ。
そう思ったとき、
その男がわたしからいきなり離れた。
うしろをむくと、若い男のひとが立っていた。
「あんたさ、なにやってんの?」
その人が聞くと、
「おまえには関係ないだろ。」
そういった。
「なに、おまえもしかして俺に喧嘩売ってんの?」
男の人がそういってガンを飛ばすと、
「チッ。なんだよ。せっかくいいところだったのに邪魔しやがって。」
痴漢男は去って行った。