運命ひとひら
わたしの指も治ってきて、もうすぐ進路講演会がある。
学校では体育館の清掃などに追われている。
いよいよ、進路講演会も明日となった日。
リハーサルのあと、道場に行くと、竹内が竹刀を振っていた。
最近竹内は仕事が忙しいのか、あまり道場に来れていない。
だから、久しぶりにみた竹内の姿は、わたしの心を高く弾ませた。
私に気付いた竹内は、「うぉ!長田じゃん!今日お疲れ。手はどんなかんじ?」いつもの竹内の笑顔で言ってきた。
それに対して私は、「そっちもおつかれ!そして、今日から剣道できるんだっ!」そう笑顔でいった。
「おめでと!」笑顔で言ってくる竹内。
これ以上好きにさせないでよ。