運命ひとひら
今日は進路講演会だ。
「これから、特進コース進路講演会を始めます。気をつけ、礼。」
そういった私の横で竹内は笑いを堪えている。
むかつく。
講演が始まると、学校の人は竹内の話を真剣に聞いていた。
それをみていたら、今みんなの視線を集めてる竹内と私は道場に行けば会えるような近い関係にあるという優越感のようなものとともに、竹内はもうすぐての届かなくなってしまうようなどこか遠くへ行ってしまうような切なさを覚えた。
切なさと優越感が入り混じった不思議な気分だった。