運命ひとひら
一回戦。
「赤、関西地方、大阪府、高松選手。
白、関東地方、神奈川県、長田選手。」
「はいっ。」と返事をする。
ーー大丈夫、大丈夫。
そう小さく呟いて、礼をする。
「お願いします。」
そういって開始線にたち、蹲踞をする。
「始めっ!」
主審の威勢のいい声がかかる。
試合が始まった。
気合をかける。
そして、一歩前にでる。
相手もでてくる。
そして、相手の手元があがった。
私は躊躇無く、小手をねらって竹刀をふった。
「小手ぇぇぇぇーー!!!」