運命ひとひら
華のJK
「ねぇ、香苗っ!家どこ?」
「んーっとね、茅ヶ崎の辻堂寄りのところ!」
「いつも電車どこでおりるの?」
「茅ヶ崎駅だよ。」
「まじ!?私たち藤沢だから一緒に帰ろうよっ!」
「うんっ!」
「これからひま?藤沢でクレープ食べて帰ろうよっ!」
紗矢香が誘ってくれた。
でも、今日は剣道の道場がある日。
「ごめん…。紗矢香たち。今日剣道なんだよね…。だから早く帰んなきゃなの」
そういうと、紗矢香たちは全く嫌な顔せず、「頑張ってね」といってくれた。
今までの学校…。
特進だったのも関係してるだろうけど、何よりも勉強が優先。
剣道で全国大会にいっても、「勉強は?」みたいな感じで軽蔑したような目でみられた。
こんなに楽しいって思える瞬間は、そんなになかったかもしれない。