運命ひとひら
ーーーー辻堂、○系統、茅ヶ崎駅南口行き、バス発車します。
私は、辻堂駅に着くまでに、普段の3倍くらいのじかんをかけてしまった。
普段はのれるバスも、私の目の前で発車してしまった。
「音楽聞こっ。」
そう呟いて、ポケットからスマホとイヤホンを出す。
ーーーー星空も月明かりも 君の声も
あの温もりも
ただ思い出すことしかできなくなったよ
なんとなく私はロードオブメジャーというバンドの星空も月明かりもという曲を聴いていた。
そして、スマホのアルバムをみた。
剣道の写真
友達との思い出の写真
そして、
竹内悠人との思い出の写真。
わたしの乾いた頬に一粒涙が伝った。
「バカじゃん…。」
そう呟いたのだった。