animal☆world
これはタマだけにしか有効ではなく、他の動物たちは喋ってくれないと言葉はわからない。
そしてタマもあたし以外は言葉はわかるが、心は読めないらしい。
それ以来度々使うことがある無言の心の中での会話。
伝えようと思わない限り伝わらないから神経は使うがとても便利だ。
タマと暇つぶしをして過ごしていると気がつけば隣の県との県境にある山にさしかかっていた。
(きれいね、ここ。)
<あぁ、空気がきれいだな。>
タマは鼻が利くから刺激臭に敏感だ。
お姉ちゃんの香水にしかめっつらだったが、山に入ってずいぶん気持ちがいいようでゴロゴロと喉を鳴らしている。
「あ~タマがゴロゴロ言ってるわ~。
お腹すいたのかしら。」
ゴロゴロ言うときはお腹がすいているときと勝手に決めているお母さんはツナ缶をバックから探す。
<ちげえよくそばばあ。>
「あ、ニャーって言った!お返事できたんでちゅね~!!」
<…なにがでちゅね~だ、ボケ>
…………。