animal☆world
おばあちゃんが亡くなったというのに、どうして早々と遺産の話ができるのか。
理解ができなかった。
むしろ分かりたくもなかった。
ハァ、とため息をついて家族とは逆の方向に歩くあたし。
タマとはある程度離れていても会話できるし、きっとどうにでもなるはず。
<偉く辛気臭い顔してはるね。>
<ほんとに、お父はん、この娘死ぬンとちゃう?>
……失礼な。
『誰が死ぬかボケ。』
思わず言い返し、声の方を振り返れば
<うお!?なんやこの娘、ワイらの言葉がわかるんか!?>
……猿!?
『野生の猿とか初めてみた。』
<いや、ワイらの質問無視かいな!>
あ、すみません。