animal☆world
「女。」
『……………何。』
あからさまな憎悪の視線を受けたせいで、素っ気なくしてしまうのは許して欲しい。
昔から、そういう視線を向けてくる人は自分から切ってきたのだ。
ーーーーそうじゃないと、とてもじゃないけど耐えられなかったから。
そんなあたしに少し面食らった顔をする男。
そして〈アッハッハッ!龍牙、あんた随分嫌われたものね。〉と愉快そうに笑う狼。
「お前、何者なんだ。」
表情を崩したのはほんの一瞬で、また鋭い目を向けた男は、ぽつりとそう言ってのけた。
ーーーーーーー何者って………………。
『にん…「龍牙様!!」』