animal☆world


「女。」


『……………何。』



あからさまな憎悪の視線を受けたせいで、素っ気なくしてしまうのは許して欲しい。


昔から、そういう視線を向けてくる人は自分から切ってきたのだ。


ーーーーそうじゃないと、とてもじゃないけど耐えられなかったから。



そんなあたしに少し面食らった顔をする男。


そして〈アッハッハッ!龍牙、あんた随分嫌われたものね。〉と愉快そうに笑う狼。



「お前、何者なんだ。」


表情を崩したのはほんの一瞬で、また鋭い目を向けた男は、ぽつりとそう言ってのけた。




ーーーーーーー何者って………………。


『にん…「龍牙様!!」』
< 33 / 77 >

この作品をシェア

pagetop