animal☆world
Ⅱ
コンコンと言う音で起きたときはすでに真っ暗だった。
「……………タマ。」
外からは、確か藍(らん)と呼ばれていた男の子の声がする。
ここであたしが出て行っても罵られるだけだろうから、タマを起こす。
〈………………なんだよ。〉
『藍が来てる。』
〈お前がでろよ。〉
『そんなことしたら、ご飯なくなるかもよ。』
〈あーーーーーくそっ。〉
悪態をつきながらベットから降り、ドアのところにあるペダルを踏む。
するとカラカラと音がなり鍵が外れドアが開いた。
ーーーーなんとまぁハイテクなことで。
「飯だ。」
藍は無愛想にそれだけ言うとカートのような物に載ったご飯を部屋に入れた。
『ありがとう。』
お礼を一応言うが
「………………………………。」
無視して消えた。
ーーーーー返事してもらえるなんて期待してなかったけどさ。