animal☆world


「だから、俺は唯一の子供なわけ。」


それだけ言って、竹筒にはいっている水をぐいっと藍は飲み干した。


『それ、あたしに言って良かったの?』



あたしのこと信じてないくせに。



と続ければ


「…………美聡が敵じゃないなんて、俺も他の鬼ももちろん龍牙様もわかってるよ。」


と罰の悪そうに言う藍。



『ふーん。』


「ふーんって…それだけかよ。」


『…それ以外になんて言って欲しいのよ。』




むっとして言い返せば、「変な女だな。」と、藍は笑った。


…………なんか、藍ってタマに似てる。



『藍、あんた笑った顔可愛いよ。』

「うっうるせぇ!!!」


うん、あんた、タマ2号に決定。
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