animal☆world
あの初日以来一度も会っていなかった龍牙がいつのまにか、あたしたちの背後にいた。
長くてサラサラの銀色の髪は後ろで束ねられ、お召になっている着物は程よくはだけているがなんとも色気のある男だ。
顔立ちも整っているし……………これは俗に言うイケメンってやつか。
『何って、藍に弓を教えていただけよ。』
そう言えば、「ほぉ、藍に。」
と馬鹿にしたように言う龍牙。
藍は龍牙が来てからすっかりびびって黙り込んでいる。
『何その言い方。』
「お前みたいなニートに何ができるのか、と思っただけだ。」
…………………こいつ、マジでむかつく。
ぶちっと頭の中で何かが切れた音がした。