FOREVER FRIEND
ユリアの目からは涙が溢れ出し止まらなかった。
ミカがそんなユリアにハンカチを渡し、優しく声をかけた。
「ねぇ、その手紙読んでどう思った?
その手紙ね‥‥虐めてた子たちの悪口とか助けた子の事を悪く書いてないでしょ?」
「うん‥‥」
「その手紙には、三井と凛さんに謝罪、三井にお願い事がしっかり伝わってくる。
自分が1番辛い思いしてたはずなのに‥‥。自分と同じ立場で苦しんでいる子を助けてほしいなんて私には絶対言えない‥‥」
「うん‥‥」
ユリアは手紙を凛子に返した。
「私もね、自分の娘ながら何て良い子なんだろうと思ってしまった。でも、当時の私は‥‥。
絢を虐めてた子たち、絢が助けたのに、虐める側にいった子を憎んだ。絶対許さない!!って。もちろん、担任の先生もね!!
でも‥‥絢が助けた子は毎日、泣きながら謝罪に来た。そんな事されても許す気になんてなれなかった。
『今更謝ったって絶対に許さない!!』
『だって絢は帰って来ないんだから』って思ってたんだけど‥‥。
何日かして、夢に絢が出てきて言われたの。
『あの子が自分を追いつめてしまう。だからあの子を許してあげて、あの子をこれ以上苦しめないで』ってお願いされたの‥‥。
私はそれで目が冷めた。
絢はこんな事を望んでなんかいないんだって、だから私はその子を許す事にした」
「今、その子は‥‥」
ユリアが優しく問いかけた。
「その子はね、今でも絢の命日には必ずお墓に沢山のお花を飾っていってくれてる。
もう、気を使わなくてもいいって何回も断ったんだけど、自分の気がすまないみたいでやってくれてるみたい。
私たちが許しても、自分自身が許せないじゃないのかな‥‥」
「虐めてた子たちからの謝罪はあったんですか?」
「ううん、虐めてた子たち、担任の先生からの謝罪は1度もなかった」
「三井先生は?」
「あの人は虐めてた子たち、担任を恨む資格は自分にはないって何回も言ってた。
恨むのは絢の苦しみに気づいてやれなかった自分だからってね。
それに、絢が書いてたように、自分も絢の担任と同じ事をしていたかもしれないって‥‥。
でも、それからのあの人は別人のように変わっていった。
『自分は絢の為に生まれ変わる』
『絢の最後の願いを叶えてやりたい』って‥‥。
ねぇ、あそこの本棚に並べてあるノートあるでしょ!今まで自分が受け持った生徒、1人1人の情報が細かく書いてあるの」
ユリアは本棚に近づいてみた。
そこには何十冊のノートがびっしり並べてあった。
1つ1つに年月、日付が書いてあり、分かりやすく並べてあった。
ユリアには三井が生徒に対する愛情が想像以上な事に気づかされた。
ミカがそんなユリアにハンカチを渡し、優しく声をかけた。
「ねぇ、その手紙読んでどう思った?
その手紙ね‥‥虐めてた子たちの悪口とか助けた子の事を悪く書いてないでしょ?」
「うん‥‥」
「その手紙には、三井と凛さんに謝罪、三井にお願い事がしっかり伝わってくる。
自分が1番辛い思いしてたはずなのに‥‥。自分と同じ立場で苦しんでいる子を助けてほしいなんて私には絶対言えない‥‥」
「うん‥‥」
ユリアは手紙を凛子に返した。
「私もね、自分の娘ながら何て良い子なんだろうと思ってしまった。でも、当時の私は‥‥。
絢を虐めてた子たち、絢が助けたのに、虐める側にいった子を憎んだ。絶対許さない!!って。もちろん、担任の先生もね!!
でも‥‥絢が助けた子は毎日、泣きながら謝罪に来た。そんな事されても許す気になんてなれなかった。
『今更謝ったって絶対に許さない!!』
『だって絢は帰って来ないんだから』って思ってたんだけど‥‥。
何日かして、夢に絢が出てきて言われたの。
『あの子が自分を追いつめてしまう。だからあの子を許してあげて、あの子をこれ以上苦しめないで』ってお願いされたの‥‥。
私はそれで目が冷めた。
絢はこんな事を望んでなんかいないんだって、だから私はその子を許す事にした」
「今、その子は‥‥」
ユリアが優しく問いかけた。
「その子はね、今でも絢の命日には必ずお墓に沢山のお花を飾っていってくれてる。
もう、気を使わなくてもいいって何回も断ったんだけど、自分の気がすまないみたいでやってくれてるみたい。
私たちが許しても、自分自身が許せないじゃないのかな‥‥」
「虐めてた子たちからの謝罪はあったんですか?」
「ううん、虐めてた子たち、担任の先生からの謝罪は1度もなかった」
「三井先生は?」
「あの人は虐めてた子たち、担任を恨む資格は自分にはないって何回も言ってた。
恨むのは絢の苦しみに気づいてやれなかった自分だからってね。
それに、絢が書いてたように、自分も絢の担任と同じ事をしていたかもしれないって‥‥。
でも、それからのあの人は別人のように変わっていった。
『自分は絢の為に生まれ変わる』
『絢の最後の願いを叶えてやりたい』って‥‥。
ねぇ、あそこの本棚に並べてあるノートあるでしょ!今まで自分が受け持った生徒、1人1人の情報が細かく書いてあるの」
ユリアは本棚に近づいてみた。
そこには何十冊のノートがびっしり並べてあった。
1つ1つに年月、日付が書いてあり、分かりやすく並べてあった。
ユリアには三井が生徒に対する愛情が想像以上な事に気づかされた。