FOREVER FRIEND
ー終業式当日ー
終業式が終わり、帰りのHRが始まった。

「では、明日から夏休みです。みんな交通事故、知らない人に声をかけられても付いて行かないようにして下さい。それと宿題も忘れずに」
「先生、小学生ではありませ~ん」
1人の男子生徒が手を挙げて三井に突っ込んだ。教室内が笑いで包まれた。

「じゃあ、また登校日に会いましょう。では、HR終わりまーす。あっ!補習組の奴はこのまま教室に残ってろよ」

はぁ~、今日から補習か‥。
ユリアは大きくため息をついた。
そんなユリアに遠くから可南子たちが声をかけてきた。

「ユリアー!じゃあねぇ」
「補習頑張って」
「また、メールするから」
「うん、またね」
ユリアは手を振って3人を見送った。
あの3人と当分、会わなくてすむから気が楽でいい。多分っていうか絶対あの3人、登校日来ないと思うし。


ユリアは少し辺りを見渡した。
教室にはユリアを入れて10人ぐらいの生徒が残っていたが違うクラスの生徒たちと合同でやるので、もう少し人数が増える。

ユリアは三井が来るまで携帯を見て時間を過ごした。
そんな時‥‥。
甘い香りに気がついた。

あれ?この匂いって‥‥もしかして!?

ユリアはミカの席の方を見た。
そこにはミカが席に着こうとしているところだった。

やっぱ大友さんだ!久しぶりに見た。
大友さんも補習組なんだ。
どうしよう、なんか嬉しくなってきた。


ユリアは補習になって、改めて良かったと思った。

< 15 / 172 >

この作品をシェア

pagetop