FOREVER FRIEND
パピヨンに着くとユリアはカウンターに座っていたミカを見つけると勢いよく抱きついた。

「ちょっとユリア!?大丈夫?何があったの?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
「ユリア?」
「‥‥ううん、何でもない」
ミカの横にいたルイも心配そうにしていた。

「じゃあ、急にどうしたの?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥?」

ユリアがミカを強く抱きしめた。

「ミカ、ありがとう‥‥大好きだよ」
ユリアが今にも泣きそうな声で言った。

「うん?‥‥っていうかそんな事、今更言われなくても知ってるから」
ミカがユリアの頭を撫でながら優しく言った。

「もう‥‥‥ミカのバカ。バカバカバカバカバーカ!!」
「‥‥‥はぁ?意味分かんないし」
ミカが笑いながら言う。

「ミカのバーカ、あほ、まぬけ、ちんどんや‥‥。でも、本当に‥‥ありがとう‥‥うぅ」
ユリアの目からまた涙が込み上げてきた。

「フフッ‥‥‥どういたしまして」
ミカにはすぐに何の事か見当がついた。

「‥‥うぅ、ううぅ‥‥」
「はいはい、分かったから」
「うぅ‥‥ううぅん‥‥」
ユリアの涙は止まらなかった。

「よ~し、よしよし」
ミカが優しくまた、ユリアの頭を撫でた。

「っていうかさ、さっきのちんどんやってどういう意味?」
「‥‥わかんなぁ~い」
ユリアが泣きながら答えた。

「はいー、出ました!バカっプル」
そんな2人のやり取りをずっと見ていたルイが笑いながら言った。


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