運命の相手は先生?!




「なに焦ってんの」

「…あ、いや…寝てたのかなって」

「寝てたよ。気持ち良さそうだったから、
起こさなかったけど」



そうだったんだ……。


先生の運転する姿を見てかっこいいなぁって思って…それから……


あ。そこで寝ちゃったのか!


せっかく先生と何か楽しい話でも出来るかなって思ったのに…。



「で、家どっち?ここ師走駅だけど」

「…えっと、向こうの方です」

「了解」



私が指差した方向に車を進めていく。



「如月さ」

「はい」

「寝て、起きた後喉痛くなったりしない?」

「え…あまりならないですけど…どうしてですか?」

「寝てる時に口開いてたから」

「え!嘘っ?!」

「嘘」



……もう。ビックリした。



「先生って、時々意地悪…」

「そんなことはない。寝顔可愛かったぞ」

「…それも、嘘ですよね?」

「これは本当。次、右?左?」

「ええ!あ…右です」



先生のばか……。


嘘だって分かってるけどドキドキしちゃったじゃん。



「それで、どこらへん?」

「あ、そこ曲がって二件目です」

「ここか。…はい、到着」

「…ありがとうございます!」



なんかちょっと寂しいな。


先生と一緒にいて、わかれるときっていつも寂しいと感じる。





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