運命キャンペーン実施中。
「あ、あれ、
なんでだ、これ、壊れて……」
背筋に冷たいものが突き刺さる。
早く、
靴脱いで……
いつもよりきつくしまった靴紐。
さっき転んだとき足捻ったからすごく痛い。
だんだん周りの人も焦りだし、
電車の運転手に向かって両手を振り、合図を送る。
しかし、
電車がスピードを落とす気配はない。
運転手……気づいてないの!?
焦れば焦るほど、手元がずれる。
「ほ、ほどけない。
嘘……
やだっ……」