君影草~夜香花閑話~
第六章
夜がとっぷりと更け、屋敷が闇に包まれた頃、真砂と捨吉は、屋敷の北の端に立った。
ざり、と足を擦って、僅かな音を立てる。
すぐに中から、小石が飛び出してきた。
日が落ちてすぐに、屋敷に潜り込んだ羽月からの合図だ。
まずは身が軽くすばしっこい羽月が、屋敷の内部を探りに入ったのだ。
まだ屋敷内も人が多いし、あくまで内部の探索のためだ。
そして夜が更けてから、この北の端で連絡を取る、となっていたのだ。
真砂は小石に包まれた紙を、ざっと見た。
簡単に屋敷の見取り図が書いてある。
と言っても、そうちょろちょろは出来なかっただろうし、縁の下からでは限界がある。
受け取ったほうも、悠長に見ている時間はないのだ。
さらっと図面を見、真砂は捨吉にもそれを見せると、もう一度足を擦る。
すぐに壁が、内側から小さく叩かれた。
真砂はざっと周りを見ると、地を蹴った。
音なく築地塀の上に乗ると、すぐに内側に降りる。
捨吉も、後から降りてきた。
中で辺りを警戒しつつ待っていた羽月は、二人が入ってくると、すぐに縁の下に潜り込む。
その後に続き、真砂と捨吉も縁の下に入った。
ざり、と足を擦って、僅かな音を立てる。
すぐに中から、小石が飛び出してきた。
日が落ちてすぐに、屋敷に潜り込んだ羽月からの合図だ。
まずは身が軽くすばしっこい羽月が、屋敷の内部を探りに入ったのだ。
まだ屋敷内も人が多いし、あくまで内部の探索のためだ。
そして夜が更けてから、この北の端で連絡を取る、となっていたのだ。
真砂は小石に包まれた紙を、ざっと見た。
簡単に屋敷の見取り図が書いてある。
と言っても、そうちょろちょろは出来なかっただろうし、縁の下からでは限界がある。
受け取ったほうも、悠長に見ている時間はないのだ。
さらっと図面を見、真砂は捨吉にもそれを見せると、もう一度足を擦る。
すぐに壁が、内側から小さく叩かれた。
真砂はざっと周りを見ると、地を蹴った。
音なく築地塀の上に乗ると、すぐに内側に降りる。
捨吉も、後から降りてきた。
中で辺りを警戒しつつ待っていた羽月は、二人が入ってくると、すぐに縁の下に潜り込む。
その後に続き、真砂と捨吉も縁の下に入った。