その意味俺が教えてやるよ。
とりあえず使われていない教室に連れて行った。

「話ってなに?」

こいつの頭の中はお花畑だろう。

俺は笑って現実に戻すように低い声で言った。

「もうやめろよ。」

「え?何のこと?」

告白でないことに驚いている様子。

「とぼけるな。お前がしたことは分かってるんだよ。」


つい怒鳴ってしまった。

"なんで私って分かったの… どうしよう…"

「何であんな事すんだよ。」

「だって…私は頼くんの事が好きだから。あの子がすごく邪魔だった。だから…」

"ほんとは羨ましかった。あの子には本当の笑顔で笑ってる気もする…"

本当の笑顔…

「だからってあんなことする必要ないだろ!」

「ご、ごめんなさい…」

「俺に謝んな。傷ついてるのは璃希なんだよ。」

「そうだよね…」

「今璃希保健室にいるから謝りに行くぞ。」

そういうと俺は教室から出た。

俺の後ろを静かについてくる 橘 桜花。

保健室に入ると璃希は空を眺めていた。
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