【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
だけどその努力もむなしく、
「なに見てんの?」
「へっ!?!」
……即バレ。
ほんとうに、たまに嫌味なくらい、するどい。
「み、見てないよっ」
「うそ。見てたじゃん。ジーっと」
「見てないってば!」
明らかな嘘をつき通すのに必死のわたしに対して、余裕の笑みを浮かべる立花くん。
わたしが焦っているのが相当面白いようだ。
「見てもいいのに、もっと。俺のこと」
「……っ」
なのに、急にこんなこと言うのは本当にずるい。
ねぇ、立花くん。
わたし、男の人に告白されなのなんて、きみが初めてなんだよ。
普段から全然男子とは喋んないし。
もちろん、誰とも付き合ったことなんてないし……
誰かのこと、すごく好きになったことだって───
(そんなわたしに、一体どうしろっていうの……。)
立花くんはやっぱり意地悪で。
しかもなんだか、レベルアップしてるような気さえして。
こんなひとが、わたしを好きだなんて。
やっぱり信じられないよ!!