【完】立花くんは愛し方を間違えてる。



でもあれ?

いつもみたいに、楽しそうにからかう感じじゃ、ない……?


どちらかというと、すこし、不機嫌?




「そんな、まさか……! ただ、落し物を拾ってもらっただけで、」


「…なんだよ。心配して損した」


「え?」


「残念だったな。ちょっと期待してたのに、告白じゃなくて」



あ。いつもの、ニヤニヤしたいじわる顔に戻った。



あれ、でもいま、わたしの聞き間違えじゃなければ……


"心配して損した"って、どういうこと?




「何ボケッとしてんだよ、あほ」


「あっ……ちょっ!」



わたしのハンカチ!!


一瞬の隙にハンカチをとられて、奪い返そうとしても身長差のせいで、ひょいと軽くかわされる。



ぐぬぬ……立花くんのくせに身長も高いなんて、ほんと許せない…!




「か、返して!」


「ん? なにこれ。今やってる戦隊モノのキャラじゃん。こーゆーの、好きなんだ?」




って、それさっきも誤解された!

違うから!



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