【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
「っ立花くん…!? いつから、起きて……」
「ずっと。で、続きは?」
「そ、そんなの後でいいから……! 体調は大丈夫なの!?」
やけに淡々としている様子に、純粋に心配になってたずねると。
小さく笑った立花くん。
「ああ。……おまえのこと考えすぎて、熱出た」
「はああ!?」
な、何言ってるの?
そんな恥ずかしいセリフをよく真顔で……!
「いつも、考えすぎてぐちゃぐちゃになってんのは俺の方」
え?
急なそのセリフに少しだけドキッとする。
立花くんが、ぐちゃぐちゃになってるところなんて、想像できない……。
いつも、余裕なくせに。
ぐちゃぐちゃなのは、わたしのほうだよ?
「そ言えば久しぶりだな話すの」
「う、うん」
「今授業中だろ? どーやって来たの?」
熱っぽい瞳でわたしを見つめる、なんだかいつもと少し雰囲気の違う立花くんにわたしは変なドキドキが止まらない。