【完】立花くんは愛し方を間違えてる。

「立花ぁ〜、成田ぁ〜……お前ら、また飽きもせず……。よっぽど、また俺の雑用係になりたいみてぇだなあ？」





再び振り返ったその視線の先には、

ゴリちゃんがすごい形相でわたしたちを見ていた。




……やっぱり、チョークを投げるなんて芸当、ゴリちゃん先生しかしないよね。


っていうか、なぜHRをゴリちゃんが？




なんて疑問が浮かぶけど、そのあともガミガミと続くゴリちゃんのお説教にわたしはただ縮こまることしかできない。




……また同じことで怒られちゃった。


しかも、また雑用係！？



そんなぁ……。




チラッと横の立花くんを見ると。


すぐに立花くんもこっちを向いて、視線が合う。



そして、楽しそうな笑顔を浮かべるのは、これも初めてじゃない。





「よかったな〜成田。＂だいすきな俺＂とまた雑用係だとよ」





……変わったのは、わたしたちの関係だけ。




でもなんで、やっぱり結局いつも立花くんの思い通りになってる気がするんだろう。




なんでなんで……



なんでなの！？