【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
12.わたしだけが知ってる立花くん。
その日のお昼休み。
わたしはいつものように加奈と花鈴と、そしてなぜか梶くんとお弁当を食べている。
当然のように、話に上がるのは……
「また怒られてやんの〜。今度は何させられんの?」
「ほんと、目つけられてるよね。くるみ達」
「でも相変わらず、仲良いね! 立花くんと成田さんっ」
朝のHRでゴリちゃんに激怒され、また雑用を押し付けられたことだ。
クラス中に響き渡ってたもんなぁ……ゴリちゃんの声。
「まあ、わたしたちが悪いんだし……頑張るよ」
そう力なく笑うと、不思議そうに首をかしげる花鈴。
「あれ? あんまり前みたいに嫌そうじゃないじゃん。どういう心境の変化?」
「へ?」
焦って変な声が出る。