【完】立花くんは愛し方を間違えてる。




「おめでとう〜! まさか立花くんとくるみが……! あんなイケメン捕まえるなんてやるじゃん!」


「わっ」



花鈴が大喜びしてわたしに抱きついてくる。


まるで自分のことのように嬉しそう……





「ま、そんなことだろうと思った。立花くんの態度、 分かりやすいんだもん」




一方で、加奈はあんまり驚きもせず冷静だ。


でも少し口元が緩んでる。



……それより、立花くんの態度が分かりやすいなんて言う加奈は一体何者?




そこでふと、何も言わない梶くんのほうを見ると。




「えぇ!? な、泣いてる!? どうしたの、梶くん……」



「あ、ご、ごめん……あまりにも嬉しくてさ」




ホロホロと流れる綺麗な涙を拭って笑う梶くん。



な、泣くほど嬉しいの?




「だいすきな二人が……まさか付き合うなんて、本当に奇跡みたいだ」


「……ありがとう、梶くん」




< 195 / 245 >

この作品をシェア

pagetop