【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
「おめでとう〜! まさか立花くんとくるみが……! あんなイケメン捕まえるなんてやるじゃん!」
「わっ」
花鈴が大喜びしてわたしに抱きついてくる。
まるで自分のことのように嬉しそう……
「ま、そんなことだろうと思った。立花くんの態度、 分かりやすいんだもん」
一方で、加奈はあんまり驚きもせず冷静だ。
でも少し口元が緩んでる。
……それより、立花くんの態度が分かりやすいなんて言う加奈は一体何者?
そこでふと、何も言わない梶くんのほうを見ると。
「えぇ!? な、泣いてる!? どうしたの、梶くん……」
「あ、ご、ごめん……あまりにも嬉しくてさ」
ホロホロと流れる綺麗な涙を拭って笑う梶くん。
な、泣くほど嬉しいの?
「だいすきな二人が……まさか付き合うなんて、本当に奇跡みたいだ」
「……ありがとう、梶くん」